身近にあるもの。
小林麻央さんが亡くなってから、毎日海老蔵さんのブログをチェックしています。
愛妻を早くに亡くしてしまった悲しみ、心の空虚。
いろんな思いを背負いながら、役者として舞台に立ち、父親として子どもたちのお世話もして、本当に素敵だなって思いました。
それと共に、去年大好きだったおじいちゃんが亡くなった、あの頃の気持ちというか、情景がすごく思い浮かぶ。
大好きな、大切な人を失う悲しさ。
今まで近くにいることが当たり前だったのに、それが当たり前じゃなくなってしまったこと。
突然時が止まったように。。
身近にあったものが、突然消える。
命に終わりがあることなんて、誰でも知っていて、分かっているのに。
いつも一緒にいることが当たり前になってしまうと、そのことさえ忘れてしまう。
そしてその人が消えてしまってから気づく。
あの時、もっとああしていればよかった。こうしていればよかった。
人ってその繰り返し。
身近にある幸せを見失いがち。
ずっとあるわけじゃないのは分かっているのに。
いつかは消えてしまうものなのに。
心のどこかで、消えるはずないと思ってしまっている。
だからきっと、失ったときに大きな悲しみに襲われるんだと思う。
でもこれが人間なんだよね。
人間のメカニズムなんだよ。
悲しみが思い出に変わって…
忘れるわけじゃないけれど、思い出す回数も少なくなって…
そしてまた誰かを失った時に、気づく。
少し愚かだと思うけど、でもそうやって悲しみを乗り越えていかなきゃ、きっと生きていけないんだろうな。
でもなんか…人の死って不思議だたまらない。
というか、受け止めきれない現実…
昨日まで息をしていたのに、急に止まってしまうなんて……
何も考えられなくなってしまうよね。
え?なんで?
嘘でしょ?
明日には、おはよーって起きてくるんでしょ?
って。
ずっとあると思っていたものが、急に無くなるって、すごく怖い。
私は一番、火葬が嫌だったな…
そこで一番、その人の死を感じさせられる。
だって燃やしちゃうんだもん。
ほんとに、嫌だった。
燃やさないでってずっと思ってた。
今でも鮮明に思い出せる。
あの時の情景、感情……
おばあちゃんが亡くなった時もそうだった。
火葬する前に誰かが言ったの。
小さな声で、
ダメ!!
って。
あの声、頭から離れない。
心の底からの叫びだった。。
今でも、おじいちゃんとおばあちゃんに会いたいし、まだ生きているようなそんな感覚で。
きっとまだ現実を受け止めたくない自分もいて。
たまに夢に出てきたりすると、
あぁ…もういないんだよなあ。
って思って。
いつか私の両親も…
なんて考えると、とてつもなく怖くなったりして…
いつかはこの当たり前も消えてしまうのかと思うと、
"今"というこの時間を、大切にしなきゃいけないなって思う。
こういう気持ちも、人ってすぐに忘れてしまったりするけど…
だけどたまにでいいから、それも思い出して、その時を大切にできたなら、幸せを感じたなら、それでいいかな。